【猫の穴】ダーウィンが来た!かもしれない 2020-05-23 01:59 美吉屋

博士「ここは、大砂漠の外れにある芽の寺院と言われているところじゃ。この中にはとても凶悪なモンスターがいると言われ、勇気ある冒険者たちが平和のために日々戦っておる」

 

助手「綺麗な寺院なのに怖い所なんですね。あれ?誰かが入っていきますよ」

 

博士「おお、これは【猫の穴】という種族じゃの。

【44名】という小規模種族特有のおっとりとした性格で、気ままに過ごすことが多いのじゃが、狩りに行くとは珍しい。早速後を追ってみるぞ」

 

助手「恐ろしいモンスターがいるというのに中の様子を伺いもせずスタスタと入って行きましたね。ん?なぜか唐突に草を刈っていますよ?」

 

博士「狩りをするのに足場が悪いと危険だからじゃの。なかなかよく考えとるの」

 

助手「木も切り倒すんですか?なんだか美味しそうな実がなってるのに勿体ない気がしますね」

 

博士「この種族には飛び道具を使う者が多いからの。やはり木もジャマなんじゃろう。しかし素早い採取じゃ。さすが【生活経験値増加Lv1】といったところか」

 

助手「青々と茂っていた草木がほぼ刈り尽されてしまいましたね。

あ!何やら大きな影がやってきましたよ!凶悪なモンスターじゃないですか?」

 

博士「おお!4体も現れたぞ!これは美味し...じゃなくて無事に退治できるんじゃろか?!」

 

助手「あれ?モンスターが攻撃される度に体から何か光るものが飛び出てませんか?」

 

博士「いわゆる毒素のようなものじゃな」

 

助手「・・・。凶悪なモンスターがほぼ無抵抗ですね・・・」

 

博士「冒険者の猛攻に手も足も出んようじゃ」

 

助手「ん?冒険者が何言ってますよ?『マダ コロスナ。モット イッパイ シゲン ダシテカラ』・・・えっ??」

 

博士「あの種族の言葉でモンスターを弔う時の呪文のようなものじゃよ・・・」

 

助手「え?もっと別の意味の言葉に聞き取れたような気がしたんですけど・・・。あれ?モンスターの口の中から何か・・・あ、これさっきの果実じゃないですか?冒険者が刈ってたのってモンスターの餌じゃないんですか?!餌を刈ったからモンスターが怒って出てきたんじゃないんですか?!!」

 

博士「まあ、そうとも取れるの・・・」

 

助手「寺院内で餌が採れるんなら寺院内で自活できてるって事じゃないですか!無抵抗なモンスター捕まえてどこが凶悪なんですか!!

しかも悲鳴すら上げないモンスターに対していたぶるように攻撃して!

 

本当に恐ろしいモンスターは一体どっちなんですかっ!!!」









貴様らは鬼じゃ鬼!人の皮を被った鬼じゃ!

なみに可愛いクレバの流体も知識収集のために狩りに行く鬼畜がおるんじゃ。

(ФωФ^) ( *⌒)

 

美吉屋

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