ギルド【猫の穴】オピンの醍醐味は日曜22以降だと思う方募集 2021-09-13 23:44 美吉屋

始まりは嵐だった。いや、始まりではなく「きっかけ」だったのかもしれない。

 

ともかくそれは酷い嵐で、庭に植えていた木がガラスを破り私のアトリエは散々な有様だった。

嵐が過ぎ去り辺りを見て回ると、木々はなぎ倒され湖畔に停めてあったボートもまるでゴジラに踏み潰されたかのようにぺしゃんこに潰れていた。見上げると湖の奥から見たこともない濃い霧が立ち込めていて、それを妻は非常に怖がっていた。

怯える妻に家に居るよう、お守りのネックレスとキスを残し、家の修理に必要な物を買いに息子を連れてスーパーに行くことにした。

途中、反対車線を猛スピードで次々と走り去る軍用車を見ると、やけに胸がざわついたが息子には気づかれまいと必死にオールスターゲームの話をした。



スーパーマーケット「ノイベラ」には大勢の人がいた。店内は停電していたが、非常電源で冷蔵庫の電力は保たれているようだった。非常事態で皆一様に浮かない表情を浮かべる中、一人の男がスーパーに転がり込んできた。男は口から血を流し、まるでターミネーターに追われてきたかのような真っ青な顔をして叫んだ。

   

「霧の中に何かがいる」

 

直後、スーパー「ノイベラ」のガラスの外は濃い霧に覆われた。




「俺は同僚と一緒に歩いていたんだ。それがあの霧に包まれた途端、悲鳴が聞こえてアイツが姿を消したんだ。俺も急に何かに掴まれて空中に吊り上げられたが幸い上着が破れて地面に落ちて助かった。いいか、よく聞け。あれはただの霧じゃない、絶対に外に出てはいけない。命が惜しいのならな」

 

「ちょっと待て、確認させてくれ。あぁ、私はギルド【猫の穴】というところで副隊長をやっている者だが、吊り上げられた?急にクレーンか何かに引っかかって持ち上げられたのか?」

 

「違う、腕を掴まれた感じはそんな機械的な何かではなかった。もっとこう、巨大な湿った手のようなもので掴まれた感じだ。・・・・・・、おい、お前。何を鼻で笑ってるんだ?!俺の言うことが信じられないっていうのか?大体ギルド【猫の穴】なんて【ギルドLv16】、隊員【43名】のところがイキがってんじゃねぇよ!そもそもメンバーの大部分が副隊長じゃねぇか!!」

 

「まぁまぁ2人とも落ち着いて。とりあえずはこの安全な「ノイベラ」の中で対策を練るってのはどう?幸いスーパーの中だし食べ物は豊富よ?」

 

「これは『贖罪』よ。私たちが今までしてきた事に対する『贖罪』なの。神はとうとうお怒りになったんだわ」

 

「・・・あのイカレ女もここに来てたのかよ。いつもワケのわかんねぇ事言いやがって、おい誰か黙らせろよ」

 

「あー、うん。えーっと、ちょっと急にそんなことを言うとみんな怖がるじゃない?とりあえず今はスニッカーズでも食べて休みましょ?」

 

 

「しっかし、何も見えねぇなぁ。駐車場の様子も見えねぇ。・・・ん?おい・・・、おいおいおいおい、何だありゃ?冗談じゃねぇぜ、何かがこっちへ来やがる!何だってんだ、あんな生き物見たことねぇよ!!」

 

「きゃあぁ!一体何匹いるの??いやぁぁぁ!!コイツらガラスを割って中に入って来るつもりよ?!」

 

「みんな!武器になりそうな物を持って構えろ!絶対に「ノイベラ」のガラスを割らせるな!」






「・・・。どうにか「ノイベラ」は守れたな。おい、みんな大丈夫か?しかしあの生き物は一体何だったんだ」

 

「あれは私たちが犯した罪を咎めに来たのよ。これで終わりじゃないわ。次はもっと大きいのが・・・」

 

「いい加減にしろよ、このイカレ女!そんなに罪を償いてぇならお前一人でやってろ!」

 

「ねえ・・・、ねえ聞いて。私、家に帰らないといけないの。家に息子と娘を残してきたの。2人にすぐ帰るって約束したのよ。【毎週日曜日のムラカ討伐後のギルド討伐】を一緒にしようね、って約束したの。2人ともまだ小さいから私がいてあげないとダメなの。でも一人じゃとても帰れない。ねぇお願い、誰か私と一緒に来てほしいの。

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

そう・・・。誰も来てくれないのね・・・。みんな地獄に落ちればいいんだわ!!」

 

「おい、やめろ!霧の中は危ない!戻れ!戻るんだ!!」

 

「うそ?本当に行ってしまったの?どうしてこんな事に・・・。

・・・?・・・何かが近づいて来るわね。なんだ、やっぱり戻ってきたのね。・・・え?何?何なのこれ!?違うわ!あの人じゃないわ!!何か大きなモノがやって来てる!」

 

「なんてこった・・・。なんて大きさなんだ・・・。これじゃ「ノイベラ」のガラスで防ぎきれない・・・。

おい!みんな!ここを出るんだ!!このままだとここがやられちまう!!!」

 

「ここを出るだって?!正気か?!あんな奴とどうやって戦うっていうんだよ!」

 

「いいから黙ってここから離れるんだ!おい、ここを離れろ!ちくしょう、叫び声で聞こえないのか!みんな離れろ!離れてくれ!!!」






 

「・・・!気が付いたか?君は少し気を失っていたんだ。頭を打ったようだが意識が戻って良かったよ。

ところで・・・、良い知らせと悪い知らせがあるんだが、どちらから聞きたい?」

 

「良い知らせからお願い」

 

「OK。さっきの巨大生物だが、なんとか倒せたようだ。あー、そして悪い知らせなんだが・・・。

ノイベラが潰された。」

 

「あぁ、何てことなの?!こんな事なら気絶したままの方が良かったわ」

 

「あれは神の使いなのよ。倒したわけではないわ、またやって来るの。神の怒りは収まらない。『神が怒りし時、天から3本の光の柱が降り立ち汝らの罪を秤にかける。差し出される生贄の数によって、つ・・』」

 

「黙れ、この狂信者!!デタラメばっか言ってんじゃねえよ!!!いいか?それ以上何も言うなよ?!今度くだらねぇ事言いやがったら、その口いっぱいに臭えドッグフード詰めてやるからな!!」

 

「聞いてくれ、今はもう外から身を守る「ノイベラ」が無い上にたくさんの負傷者を出してしまった。だがここにあるのはポーションだけだ。このままじゃいずれ新たな敵に襲われて全滅してしまいかねない。だからここを抜け出し、霧の中を突っ切って奥へ行こうと思うがどう思う?」

 

「異論は無いぜ。このままここに居たら、いつかあのイカレ頭に生贄にされそうだしな」

 

「私も賛成よ。私は自分を守る術がないもの。あなた達についていくわ」

 

「よし、そうと決まれば合図で一斉に駆け出すぞ。

 

5、

4、

3、

2、

1、」












(ФωФ^) ( *⌒)

元ネタはお気付きかもしれませんが映画「ミスト」です。パニック映画っぽく活字にすると沸点低い人が目立ちますね。

オピンはついスリルを求めて日曜日の22時以降に参加しています。人数が集まらないかもしれないというところから既にスリルがあります。そしてなかなか1回ではクリアできない上に色々なドラマがあって面白いと思います。

え?私ですか?

1回目のオピンテト降臨の時にブザマに土の上に転がって何のドラマも生み出せてませんけど?





 

・・・おい、ちょっと待て。今なんて言った?腰抜けと言ったか??

おい、訂正しろ、言っとくが腰抜けなんかじゃねぇ。

今すぐ訂正しろ。訂正しろよ、おい!!!!!

 

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