あるところに貧しい木こりが住んでいました。
ある日、一人の木こりが狩人に追われていた鹿を助けてあげました。
すると鹿は、貧しく婿に行けずにいた木こりに
天の仙女たちが沐浴する場所を教え、
「仙女が脱ぎ捨てた羽衣を隠せば
天に昇れない仙女が木こりと暮らすようになるだろう」と言いました。
木こりは鹿に言われた通り、
綺麗に折りたたまれた仙女の羽衣を盗んで仙女に求婚し
二人は一緒に暮らすことになりました。
ところが、子どもが二人産まれたときのことです。
鹿から「子どもを三人産むまでは
決して羽衣を返してはならない」と言われていましたが
仙女に哀願された木こりがつい羽衣を返してしまうと
仙女は二人の子どもたちを連れ、天に舞い上がっていったのでした…